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PLの活用方法は比較すること

2020.11.16

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税理士から決算書をもらったものの
どう活用すればいいかわからない社長さんは少なくありません。

決算書なんて税金を計算するためのもの。
なーんて思っているようでは三流経営者になってしまいます。

決算書は宝の山です。
上手く活用することで利益の源泉を見つけることができます。

では、決算書をどのように見ていくのでしょうか?

決算書と言っても見るべきものは大きく2つです。

損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)。

他に個別注記表や勘定科目内訳書、
株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書などがありますが、
ひとまずPLとBSをチェックしていきましょう。

長くなるので今回はPLの活用編です。

PLのチェックの仕方は比較することです。
2期分のPLを横に並べ、見比べてみましょう。

そうすると、前期に比べ大きく変動した数字が見えてきます。

例えば、諸会費という科目が増えていた場合。
新しい会に参加するようになったことで大きく金額が増えていました。
ただ、そこの会に参加したからと言って売上につながってはいません。
そう考えるとその会費は無駄金となっているのかもしれません。

今後も参加を継続して売上に繋げるようもっと動いてみる。
もしくは思い切ってやめてしまうという選択肢がでてくるでしょう。

まずは比較して原因と結果をみながら経費削減を考える。
簡単なPLの活用法です。

次に同業他社と比べてみる方法があります。
比べる指標は二つ。

粗利率労働分配率です。

粗利率とは売上に占める割合のことをいいます。
例えば、売上100に対して原価が30なら
粗利益は70となり、粗利率は70%です。

簡単でしょ?

労働分配率とは粗利益に占める人件費の割合をいいます。
上記の例を使うと粗利益70に対して人件費が35なら
労働分配率50%ということです。

どちらの数字も簡単ながら侮れません。
これらの数字を同業他社と比較することで
自社の利益率が高いのか、低いのか容易にわかるだけでなく
効率的に稼げているかの指標にもなります。

私は同業他社の指標はTKCが提供している経営指標をよく使います。
TKC経営指標(BAST)

比較してみてあまりにも利益率が低すぎるなら
取引先に値上げ交渉の余地があるかもしれません。

労働分配率が高すぎる場合も給料分を従業員が稼げていない。
つまり、生産性が低すぎることが問題なのかもしれません。

比較してみることで面白いくらいに課題が浮き彫りになります。
決算書をただの飾りとするのか、擦り切れるくらいに分析して活用するのかでは
経営に大きな影響を及ぼすのではないでしょうか?

次回はBS編です。
お楽しみに。

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